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9月29日(土)河合文化教育研究所 特別講演会「なぜ、 脳死臓器移植と安楽死・尊厳死は推進されるのか -生資本主義・生権力・人間の尊厳-」


河合塾 河合文化教育研究所 特別講演会のお知らせ



テーマ : なぜ、 脳死臓器移植と安楽死・尊厳死は推進されるのか
        -生資本主義・生権力・人間の尊厳-


講演者 :小松美彦
    (東京大学大学院人文社会系研究科
      死生学・応用倫理センター教授)


日 時 :9月29日(土) 15:00~ 17:00
    
会 場 :河合塾 麹町校8階  デルファイホール

入場無料





現在の日本では、
なぜ、脳死臓器移植と安楽死・尊厳死が推進されるのでしょうか。

なぜ、脳死患者や安楽死・尊厳死の対象となる人々の命は、
切りすてられていくのでしょうか。


本講演では、
映像を交えながら、

この医学問題
「生資本主義」と「生権力」という
耳目に触れることのあまりない人文・社会科学の観点から、
徹底的に考えてみたいと思います。


そして、その考察を通じて、
「人間の尊厳」という誰しもが疑ったことの
ない至上の概念を、問いなおしてみたいと思います。




 

 

詳しくはこちらをご覧ください。
講演会のポスターです。→ なぜ、 脳死臓器移植と安楽死・尊厳死は推進されるのか
-生資本主義・生権力・人間の尊厳-.pdf


 

 

 【参考図書】
「自己決定権」という罠
 -ナチスから相模原障害者殺傷事件まで

著者/編集 :小松美彦,今野哲男
2018/8/30
出版社:言視舎



「脳死・臓器移植」の推進、
「人間の尊厳」による「安楽死・尊厳死」の推進は、ナチスの発想と同根である。

マスコミが伝えない事の真相を、
豊富な実例を挙げながら、詳細に解説。

いま静かに恐ろしい事態が進行している。
「自己決定権」と「人間の尊厳」がむすびつき、
ナチス顔負けの人間選別思想を内包する法律が大手を振るい、
「人間の尊厳」を標榜する者が想像を絶する事件を引き起こした。【内容情報:言視舎】


序 「自己決定権」とは何か
1 私はなぜ自己決定権を認めないのか
2 自己決定と自己決定権はどう違うのか
3 自己決定権と福祉国家の行方
4 死をめぐる感性、批判をめぐる感性
5 ノンと言いつづけることの重要さについて
終章 自己決定権批判の課題はどこにあるのか

増補 「自己決定権」をめぐる2018年の状況/鏡としての「相模原障害者殺傷事件」



 

【参考図書】
生権力の歴史
-脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって-

著者:小松美彦
2012/11
出版社:青土社


なぜ脳死が人の死とされるのか、なぜ尊厳死が推進されるのか。
「人間の尊厳」の系譜を、ギリシア哲学やキリスト教神学からたどり直し、
生権力の淵源に迫る画期的な著作。
トマス・アクィナス、ハイデガー、フーコー、そしてアガンベンを超えて、
いま明らかにされる生権力社会の真実。【内容情報:青土社】





第一章
尊厳死法制化の歴史構造その多面的検討

はじめに
第一節 安楽死と尊厳死の諸相
第二節 尊厳死法制化の思想と制度的背景
第三節 自己決定権という罠、尊厳死推進の真意
おわりに


第二章
「人体革命」の時代-「人間の尊厳」概念と「自己決定権」への批判的視座

はじめに
第一節 「人間の尊厳」概念の再構築へ
第二節 自己決定権の現実的・歴史的な問題
第三節 自己決定権の原理的な問題と「共鳴する死」
おわりに


第三章 爛熟する生権力社会-「臓器移植法」改定の歴史的意味

はじめに
第一節 「脳死=人の死(の基準)」の展開史
第二節 日本の医療・福祉の縮減化の沿革-尊厳死法制定へ
第三節 臓器移植法改定の思想-コント・スポンヴィルの所説を通じて
第四節 臓器移植法改定と生権力
おわりに 


第四章 フーコーとアガンベンの終わりなく遠ざかる消失点-生権力論を錬磨する

はじめに
第一節 フーコーの忘れ物
第二節 アガンベンの骨格-『ホモ・サケル-主権権力と剥き出しの生』
第三節 「ホモ・サケル」プロジェクトと『開かれ-人間と動物』
第四節 アガンベンの世界変革の理路-「空虚」・「無為」・「潜勢力」
第五節 アガンベン生権力論の異彩と撞着
おわりに


第五章 生権力の厳かな発動源-「人間の尊厳」概念の歴史的検討

はじめに
第一節 「人間の尊厳」概念の系譜Ⅰ-ピコとその後裔
第二節 「人間の尊厳」概念の系譜Ⅱ-ハイデガーの蹉跌
第三節 「人間の尊厳」概念の爆裂-強制安楽死・ユダヤ人大量 殺戮の思想構造
第四節 戦後世界への浸透-世界人権宣言・フレッチャー・生命倫理
おわりに

あとがき