新刊のご案内 予備校空間のドストエフスキイ
<新刊>
予備校空間のドストエフスキイ
―学びと創造の場、その伝達のドラマ―
芦川進一 著
発行 河合文化教育研究所
発売 (株)河合出版
2022年 刊行
本体価格 2400円+税
著者の芦川進一講師は、河合塾の首都圏で英語科の授業を担当し、1980年代後半から三十余年にわたり多くの若者たちの支持を得ると同時に、付属研究機関の「河合文化教育研究所」で「ドストエフスキイ研究会」を主宰し、教え子である大学生や社会人と学ぶ場を共有し続けてきました。そこで出会った若者たちを中心とする六十名の青春を振り返り、現在にも続く彼らとの交流をまとめたものが第一部です。
そして、著者の静岡県三島市の少年時代から、とりわけ1960年代の東京における浪人時代から三十代にかけての煩悶と覚醒が、小さな塾の恩師の導き(ドストエフスキイと聖書、芭蕉などを通じて)の許にあったと語るのが第二部です。
その生涯の恩師となる小出次雄とその師である西田幾多郎との師弟関係は、著者と小出との「塾大学」という形での厳しくも慈愛に満ちた関係にも一貫して受け継がれ、ついに芦川講師自身によって、20世紀後半から三十余年、河合塾という予備校空間で、ドストエフスキイを軸として、その「関係」は奇跡的にリレーされました。
その百年近くにわたる「学びと教えのかたち」のドラマがこの書の随所に象られています。
◆書評
図書新聞
「いま一度、ドストエフスキイの世界に近接してみたい
―ドストエフスキイは、大学受験を控えた予備校生(浪人生)の時機に、読むのが相応しい」 皆川勤(評論家)
→ 図書新聞(2023.3.4).pdf
信濃毎日新聞
「受験に失敗した若者に差す光」赤上裕幸(防衛大学校准教授)→ 信濃毎日新聞(2023.3.18).pdf
目次など詳しくはこちらへ → 出版<単行本<河合おんぱろす