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中村哲さんの死を悼んで

 

  中村哲さんの死を悼んで



2019年12月4日に、アフガニスタンのジャララバードで医師の中村哲さんが不慮の死を遂げられました。
ここに謹んで哀悼の意を捧げたいと思います。

福岡高校、九州大学医学部出身の中村哲さんは、河合塾、特に河合塾福岡校の講師陣との長年にわたる深い絆があり、その関係でこの30年間で何度も各地の河合塾に講演にきていただき、パキスタンやアフガニスタンでの国際貢献の経験から、医療とは何か、真の国際協力とは何かについて塾生に貴重な講演をしていただきました。(その中の一つが河合ブックレット『ペシャワールからの報告』1990 として河合文化教育研究所から出版されています。)

特に2001年の9・11テロ直後、ブッシュ・アメリカ大統領によるアフガニスタン空爆が危惧される中での河合塾福岡校での緊急講演会には、塾生だけでなく一般の市民も含めて1500人の参加者が集まり、会場に入りきれない人が出るほどの注目を浴びました。

中村さんの主張は一貫して、武力で平和は実現できない、現地の人の立場でものを考え、彼らが貧困を脱して安全な暮らしができるように協力することこそが平和の近道だ、というものでした。靴づくり、井戸掘りなど、一見医療に関係のない試みもその一環でしたし、また現地での経験の実感から、日本国憲法9条の普遍的意味を訴えられていました。アフガニスタンと日本だけでなく、世界中からその突然の死が惜しまれる所以です。

                       2006年河合塾東京池袋校にて エンリッチ講座「アフガンで井戸を掘る」

 

 

 

             ◎詳しくは → エンリッチ講座 アフガンで井戸を掘る.pdf

             ◎エンリッチ講座ファイル2006(6p)→ エンリッチ講座小冊子

           ◎エンリッチ講座ファイル2019(36p)→ エンリッチ講座小冊子

        


           ◎河合ブックレット20 ペシャワールからの報告ー現地医療現場で考える―
 
              定価 本体505円+税   1990/7 発行

               アジアの辺境ペシャワールでらい治療に携わる医師が、
               異文化の中で生き学びながら、
               上げ底の海外援助を問うとともに、
               医療とは何か生きることとは何かを原点から問い直す。
               解説/福元満治