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牧野剛推薦図書館

牧野 剛 という『ひと』

 

図書館

 2010年度から発行してきた河合文化教育研究所の推薦図書『わたしが選んだこの一冊』(2010~2016)は、牧野剛さんが発案してその実現に向けて尽力しましたが、その原形はこの1984年版牧野剛推薦図書館「目ガツブレルマデ本ヲ読モウ[59年度版]-偏見・偏向読書案内」にあると言えるのではないでしょうか。

 

◆ 牧野剛推薦図書館

『目ガツブレルマデ本ヲ読モウ[59年度版]-偏見・偏向読書案内』

1.本書ハ次ノ様ニ作ラレタ。
   ①マッタク独断的デ説明モツカナイ規準ニ従ッテ選バレタ本ヲ、一筆者一作ヲ原則トシテ揚ゲタ。
   ②ソノ時、外国人ノものハ、出来ル限リ排除シ、マタ今日性ノナイモノ、学問的専門的ナものモ、排除スルヨウニ努メタ。
   ③ハッキリ言エバ、面白カッタカドウカデアル。
   ④手ニ入リソウナものニ限ッタ

   
2.本書ノ利用法
   ①本書ヨリ、興味ガ持テソウナ本ヲ一冊選ビ、ソレヲ読了シ、感ズル所ガアル場合ハ、ソノ本ノ裏書キヤ筆者ノ紹介カラ、他ノ著書ノ名ヲ知リ(もしも、それを知ることが出来ぬ場合は、本屋―古本屋で問うか、探す)ソレヲ読ム。

  例.p2,B 9)赤瀬川源平『鏡の町皮膚の町』
    → 尾辻克彦
    赤瀬川:『外骨という人がいた!』白水社
        『櫻画報』…
    尾辻 :『本物そっくりの夢』
        『超貧乏ものがたり』

    p1A、村田栄一『じゃんけん党教育論』
    → 『とべない教室』田畑1800 『教室のドンキホーテ』筑摩1800
      『無援の前線』社会評論社1500

   ②ケッキョク読書トハ、楽ミヘノ努力ニ他ナラナイ。

3.読書ノ効用ハ?
   ①ドチラカト言ウト、スレバスルホ‘この世’ノものナラヌものニナッテイキ 他人カラハ変人トシテ扱ワレル事二ナルガ、現今ノ世ノ様ナ画一化ガ進ムナカデ変人デアリ続ケルコトハ、極メテめでたき事デアル
   ②時空ヲ越エル読書ノ楽シミハ、筆舌イツクシ難シ。
   ③人々ガ、極端ナル状況二会ッテ困難ヲ考エル時、読書-変人ノ余裕ト知識ハ、カナラズ輝クコトヲ信ズ。

                   1985.3.28
                        牧野 剛