「自己」と「他者」── 臨床哲学の諸相
「自己」と「他者」──臨床哲学の諸相
監修 木村敏・野家啓一
発行 河合文化教育研究所
発売 (株)河合出版
2013年1月刊行
A5版 3900円+税
〔監修〕
木村 敏
野家啓一
〔執筆〕
岡一太郎
永井均
野家啓一
村上靖彦
柴山雅俊
川瀬雅也
花村誠一
〔対談〕
木村 敏
野家啓一
目次
まえがき 木村敏
河合臨床哲学シンポジウム・プログラム 趣意書
対談.「自己」と「他者」/木村敏・野家啓一
Ⅰ 自己──語りとしじま
偶然・自己・自然──妄想知覚に関する一試論/岡一太郎
自己という概念に含まれている矛盾/永井 均
自己が自分であるということ/木村 敏
物語る自己//物語られる自己/野家啓一
Ⅱ 他者の諸相、他性の諸相
誰かがそこから呼びかけてくる場所について──がん看護専門看護師へのインタビューから/村上靖彦
解離における離隔の諸相──離脱.融合.拡散/柴山雅俊
思い出せい他者.忘れられない他者/川瀬雅也
統合失調症における他者と強度──-パーペクティヴからアスペクトヘ/花村誠一
あとがき/野家啓一
著書の内容
「他者」の存在なくしては原理的に成り立ち得ない不安定な存在としての「自己」。その「自己」の不可思議な内奥を、「中道的自己」、「与格的自己」という補助線を引くことによって新たに辿りなおし、自己と他者が分節化して出てくる以前のメタコイノン、さらには絶対的生=ゾーエーにまで遡って考察した刺激的な論考集。