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廣松渉とマルクス主義哲学・国際シンポジウム

国際シンポジウム 
廣松渉とマルクス主義哲学・国際シンポジウム

主催:南京大学マルクス主義社会理論研究センター
南京大学中日文化研究センター
河合文化教育研究所 
社会思想史研究会
日時:2007 年4 月3 日 9:00 ~ 18:00
会場:中央大学駿河台記念館285 号室

 河合文化教育研究所の主任研究員であった故廣松渉氏(東大名誉教授)の日本における独自の哲学の構築は、日本だけでなく近年中国でも注目されている。とくに廣松哲学の共同主観性の哲学とマルクス研究に強い学問的な関心と高い評価がもたれ、そのために、南京大学を中心に廣松哲学を中国の哲学界・思想界に紹介しようということで、氏の代表的な著作である『存在と意味』、『事的世界観の前哨』、『物象化論の構図』、ほかに廣松版『ドイツ・イデオロギー』の中国訳などが中国で出版された。また南京大学には「廣松渉資料館」が設置され、故廣松氏の業績が展示されている。
 廣松哲学国際シンポジウムは、こうした中国での注目を背景にして、廣松哲学の意義と現代性を日中間で共同研究しようという趣旨で、河合文化教育研究所、南京大学、社会思想氏研究会の共同主催で開催されたものである。中国からは南京大学を始め、北京大学,復旦大学、吉林大学、中国社会科学院など十余の主要大学・研究機関の哲学者28名が来日。この共同研究を通じて日中間の研究者交流を進めるとともに、廣松哲学の意義と可能性について日中●韓で議論を深めた。


■ PROGRAM

〔司会挨拶〕 吉田憲夫
〔開会の挨拶〕張 異賓(南京大学副学長)
日比野勝(河合文化教育研究所長)
廣松邦子

第1 部 「唯物史観とその理論空間」
司会:呉 暁明
楊 耕「 唯物論の歴史形態と史的唯物論の理論空間──『神聖家族』を再読する」 
孫 正聿「 史的唯物論とマルクス主義の新世界観」
山本耕一「 唯物史観の可能性」

第2 部 「マルクス主義の形成と『ドイツ・イデオロギー』の意義」
司会:忽那敬三
叶 汝賢「 『 ドイツ・イデオロギー』からみた唯物史観」
姚 順良「 文献考証とテキスト解読の統一から見た『ドイツ・イデオロギー』執筆中におけるマルクスの主導的役──エンゲルスのマルクス主義形成史における位置」
内田 弘「 廣松渉編『ドイツ・イデオロギー』の『資本論』形成史上の意義」   
小林昌人「『ドイツ・イデオロギー』編集問題の広袤」

第3 部 「廣松哲学とマルクス主義の現代的意義」
司会:汪 信硯
王 南湜「 廣松物象化論とその展開について」
兪 吾金「 間主体性、間客体性と間主客体性──マルクス実践唯物論主義的な関係主義」  
高橋順一「 廣松物象化論の現代的意義」
日山紀彦「 近代哲学の超克としての廣松哲学」