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生物学シンポジウム

 生物学シンポジウム

長野敬主任研究員が中心となって、河合文化教育研究所としては初めての生物学シンポジウムが開催されました。「遺伝学の辿った道」を導入として、なぜ、生体が秩序正しく再生するのか、どのような仕組みで起こるかを、動物と植物の面からアプローチしました。

 

 

趣 旨長野 敬

◎生命機能における再生の現代像
 両親(雌雄)から子ができてくる有性生殖は、われわれにとって身近なものだが、その仕組みが大枠にせよわかってきたのはせいぜいこの1世紀半。しかしいま、仕組みの一部分は、細胞・分子の言葉でも語ることができるようになった。他方また、一度できた個体の一部分から再び全体ができる再生も、生殖と同じ道筋をもつという理解も進んできた。
 現場の医学では再生医療に突破口として期待がかかる。ひろく各種の生物の再生研究にも関心は高いが、動物と植物ではずいぶん様子が違い(植物の挿し木、株分けなど)、概して再生のむずかしい動物でも一部の種は目覚ましい再生能力をもつ(トカゲの尾やイモリの脚の再生)など、謎も多い。
 今回は入門的な案内として、(1)有性生殖と再生の共通性とはどういうことで、どの程度理解が進んでいるのか、(2)再生では、ある分化状態で収まっている細胞がその状態を脱して(脱分化)再度増殖を始めることが必要で、動物と植物でこの事態の生じやすさに大きな違いがあるように見えるのだが、違いは本質的なものか、乗り越え可能なのかなどの問題にどこまで迫っているのか等の現況を、なるべく分かりやすく紹介したい。

 

生物学 シンポジウム
 生命機能における再生の現代像