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魏晋南北朝隋唐時代の歴史的特質

日中学術討論会
魏晋南北朝隋唐時代の歴史的特質

主催:河合文化教育研究所 徳島大学総合科学部
龍谷学会 龍谷大学東洋史学研究室
武漢大学中国伝統文化研究中心

日時:2001 年12 月1 日・2 日
会場:龍谷大学 大宮学舎 清和館


 中国史を世界史的な発展の歴史としてとらえようとする場合、魏晋南北朝・隋唐時代(紀元3~9世紀)の理解の仕方が、重要なカギとなる。終戦以来、この問題は、学界の議論の焦点となって来たが、いまだ一致した結論には至っていない。この学術討論会は、この問題をもう一度掘り起こして、中国史研究の新たな展望を見出すべく、河合文化教育研究所を中心に企画したものである。
 武漢大学歴史学系には早くから中国3-9世紀研究所が設立され魏晋南北朝・隋唐史研究に多大な業績を生み出し、日本の学界とも親密な関係にあるが、本討論会は、この交流に深く関わった日中の研究者を中心に行われた。この二日間は百人を超える専門家が全国から参集して、活発な討論が展開された。ここで発表された論文(右記)は武漢大学中国伝統文化研究中心が発行する『人文論叢』に掲載されている。


■ PROGRAM魏晋南北朝隋唐時代
〔 研究発表及び討論 〕

Ⅰ 司会:葭森健介( 徳島大学教授)、牟 発松( 武漢大学教授)
谷川道雄( 河合文化教育研究所主任研究員・京都大学名誉教授)
「魏晋南北朝隋唐時代の歴史的特質私見─討論会の趣旨説明を兼ねて─」
馮 天瑜( 武漢大学教授)
「漢訳仏教語の確立─東アジア史上における魏晋南北朝隋唐文化の意義に関する一考察─」

Ⅱ 司会:高木智見( 山口大学教授)、馬 彪( 京都女子大学講師)
吉川忠夫( 京都大学名誉教授)
「唐代の士大夫と禅」
瞿 林東( 北京師範大学教授)
「史学:社会変遷の記録と解説─魏晋~隋唐時代の史学と社会─」
楊 華( 武漢大学副教授)
「『開元礼』における鄭玄と王粛の礼学の採択について」

Ⅲ 司会:福原啓郎( 京都外国語大学教授)、陳 力( 阪南大学助教授)
李 文瀾( 湖北省社会科学院研究員)
「唐代江夏李氏の望貫問題私見─併せてポスト門閥時代の郡望について─」
中村圭爾( 大阪市立大学教授)
「貴族制社会における血縁的及び地縁的関係の歴史的性格」
葭森健介
「中国古代史分期問題と基層社会の視点」

Ⅳ 司会:中村圭爾、陳 力
牟 発松
「内藤湖南と陳寅恪の六朝隋唐論」
福原啓郎
「内藤湖南の六朝隋唐貴族論の特徴─特に清朝考証学との関連を通して─」

〔 総括討論 〕
司会:安田二郎( 東北大学教授)、高木智見

学術討論会全体進行:都築晶子( 龍谷大学教授)